「動画を見るのは好きだけれど、作るのは難しそう」
「パソコンに慣れていなくても、動画編集に挑戦できるかな?」
「B型事業所の動画制作では、具体的にどんな作業をするの?」
そんな疑問をお持ちの方へ、今回は「ほっとすぺーす」の制作マニュアルをもとに、ショート動画づくりの流れをご紹介します。
今回取り上げるのは、Google Flowで画像を作り、Canvaで音声や字幕を加えて、短い動画に仕上げる方法です。撮影した映像を編集するのではなく、作った画像を組み合わせて一本の動画を完成させます。
「どの作業なら興味を持てそうかな?」と考えながら、読んでみてください。
ほっとすぺーすでは、どんなショート動画を作るの?
今回ご紹介するのは、スマートフォンの画面に合う、たて長のショート動画です。
制作マニュアルでは、画像4〜6枚を使った20〜30秒ほどの動画を目安として紹介しています。また、練習用には、犬の画像2枚をつないだ10秒の動画を用意しています。
例えば、最初の5秒は「座っている犬」、次の5秒は「散歩している犬」の画像を見せる構成です。そこにナレーションと字幕を加えて、短い作品に仕上げます。
初めから長い作品を作るのではなく、短い動画で「素材を用意して、編集し、保存する」という一連の流れを経験してみましょう。
ここでいう10秒や20〜30秒は、完成する動画の長さです。作業をその時間内に終わらせるという意味ではありません。
ショート動画が完成するまでの5つの作業
制作は、大きく分けて次の順番で進めます。
- 台本を用意して、伝える内容を決める
- Google Flowで画像を作る
- Canvaに画像を読み込み、順番に並べる
- AI音声と字幕を入れて、内容を確認する
- MP4形式で保存し、完成した動画を再生する
ここからは、それぞれの作業を具体的に見ていきましょう。
1.台本を用意して、伝える内容を決める
まずは、動画で何を伝えるかを決めます。
「台本」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、ここでは動画の中で話す内容をまとめた、短い文章をイメージしてください。
マニュアルでは、二つの始め方を紹介しています。
スタッフから台本を受け取る場合
もらった台本を最後まで読み、文章に合う画像を考えます。
自分でテーマや文章を一から考えるところから始める必要はありません。まずは台本を読んで、「どんな場面を見せると伝わりやすいかな?」と考えてみましょう。
自分で台本を考える場合
テーマを一つ決め、伝えたいことを三つ選び、短い文章にまとめます。
例えば、犬の一日を紹介するなら、「座っている場面」「散歩している場面」など、見せたい画像と話す内容を組み合わせて考えます。
何を書けばよいか迷ったときは、先に「どんな画像を見せたいか」を決めてみる方法もあります。台本を一人で考えるのが難しい場合は、スタッフと一緒に考えることもできます。
「台本がないから始められない」と考えず、用意された文章から取り組む方法もあることを知っておいてください。
2.Google Flowで、動画に使う画像を作る
台本が用意できたら、内容に合う画像を作ります。
このマニュアルでは、Google Flowを使って、作りたい画像の説明を入力する方法を紹介しています。
例えば、次のような文章です。
「公園の芝生で座っているゴールデンレトリバー。自然な写真風、明るい昼間、全身が見える、縦長9:16。」
「犬」という言葉だけでなく、「どこにいるのか」「何をしているのか」を加えると、作りたい場面を具体的に伝えられます。
画像の形は、今回の動画に合わせて、たて長の「9:16」に設定します。
画像ができたら、イメージに合っているかを確認して保存します。
1枚目が「座っている犬」なら、2枚目は「散歩している犬」というように、台本に合わせて必要な画像を用意していきます。
ここで取り組むのは、作りたい場面を言葉にすることと、できあがった画像を見て確かめることです。
自分で絵を描く工程ではなく、画像のイメージを考える工程から制作に参加できます。
3.Canvaで画像を順番に並べる
画像を用意したら、次はCanvaで動画を組み立てます。
Google Flowで保存した画像をCanvaに読み込み、編集に使える状態にします。
その後、1枚目の画像を置き、次のページを追加して2枚目を配置します。マニュアルでは、最初は画像1枚につき約5秒を目安にしています。
画面の下にある「タイムライン」は、画像がどの順番で再生されるかを確認する場所です。左から順番に再生されるため、台本の流れに合っているかを見ながら並べます。
「最初はこの画像を見せよう」
「次にこの場面を入れると、話がつながりそう」
そんなふうに考えながら、画像を並べてみましょう。
静止している画像が順番に切り替わると、少しずつ動画の形が見えてきます。
4.AI音声と字幕を入れる
画像を並べたら、動画に声と文字を加えます。
AI音声でナレーションを作る
用意した台本を入力し、AIの声で読んでもらいます。スタッフから受け取った文章でも、自分で考えた文章でも進められます。
音声を作った後は、実際に再生して確認します。言い間違いがあれば、文章を直して作り直します。
この方法では、自分の声を録音するのではなく、AI音声を使って説明を加えます。
音声に合わせて字幕を付ける
次に、ナレーションをもとに字幕を生成します。マニュアルでは、Canvaの字幕機能を使って、音声を文字にする方法を紹介しています。
ただし、自動で文字が入ったら終わりではありません。
ナレーションと同じ言葉になっているか、漢字やひらがなに間違いがないか、文字が小さすぎないか、画面の端に寄りすぎていないかを確認します。
また、声が終わるまで画像が表示されているか、説明が聞き取れるかなど、動画全体も再生して確かめます。
AIに任せる部分があっても、最後に見て、聞いて、整えるのは大切な作業です。
5.動画を保存し、最後まで再生する
編集が終わったら、動画をパソコンに保存します。
マニュアルでは、CanvaからMP4形式・画質1080pで保存する手順を紹介しています。保存後は、動画ファイルを開き、最後まで再生できることを確認します。
最後には、たて型になっているか、画像が順番に表示されるか、ナレーションが聞こえるか、字幕に間違いがないかなどをチェックし、スタッフに見てもらいます。
画像を作るところから始めたものが、声や文字の入った一本の動画になる。
まずは、その流れを一度経験することを目指してみましょう。
パソコン初心者が取り組むときのポイント
「流れはわかったけれど、操作を覚えられるか不安」という方もいると思います。
最初は、完成までの工程を一度に覚えようとするよりも、「今は画像を保存するところ」「次は画像を並べるところ」と、目の前の作業を確認しながら進めてみてください。
マニュアルには、Google FlowやCanvaを開く場面から、画像の読み込み、音声・字幕の作成、保存まで、画面付きの説明があります。
例えば、ログイン時にどのアカウントを使うかわからない場合は、スタッフへ確認してください。
また、「画像が見つからない」「音が聞こえない」「操作画面が違う」といった、困ったときの確認方法も載せています。画面が違う場合は、無理に進めずスタッフへ相談しましょう。
わからないところが出てきたときは、止まって確認して構いません。
「どこまでできたか」「どの操作で困ったか」を伝えながら、次の作業を確認していきましょう。
動画づくりで経験できること
今回の制作工程を分けて見ると、取り組む内容は編集ソフトの操作だけではありません。
台本を考える場面では、「伝えたいことを短い文章にまとめる」ことに取り組みます。画像を作る場面では、「頭の中にあるイメージを言葉にする」ことが必要になります。
画像を並べるときには、見せる順番を考えます。字幕を確認するときには、文字の間違いや読みやすさを見直します。
このように、マニュアルの工程を通して、考える、作る、確認する、直すという作業を経験できます。
「画像を考えるのが好き」
「文章を確認する作業に興味がある」
「音声と字幕を合わせてみたい」
取り組む中で、気になる工程を探してみてください。
よくある質問
Q.作りたい動画が決まっていなくても始められますか?
マニュアルには、スタッフから台本を受け取って進める方法があります。最初からテーマや文章をすべて自分で考える必要はありません。
自分で考えてみたい場合には、テーマを一つ決め、伝えたいことを短い文章にする方法も紹介しています。
Q.自分が動画に出演したり、声を録音したりしますか?
今回紹介した方法は、生成した画像とAI音声を使って作るものです。そのため、自分が出演する映像や、自分で録音したナレーションを用意せずに制作できます。
Q.長い動画を作らなければいけませんか?
今回のマニュアルには、画像2枚を使った10秒の練習例があります。まずは短い動画で、制作から保存までの流れを確認できます。
20〜30秒・画像4〜6枚という目安も載っていますが、これは教材で紹介している制作例です。
Q.AIが作った画像や字幕は、そのまま使えばよいですか?
できあがった画像は、イメージに合っているかを確認します。字幕についても、音声と文字が合っているか、間違いがないかを見直します。
また、個人情報や他人の写真は、許可なく使わないようにしましょう。迷う内容があるときは、スタッフに確認しながら進めてください。
まとめ|まずは、短い動画を一本作るところから
今回は、ほっとすぺーすの制作マニュアルをもとに、就労継続支援B型で取り組むショート動画づくりの一例をご紹介しました。
台本を用意し、Google Flowで画像を作る。その画像をCanvaに並べ、AI音声と字幕を加え、動画として保存する。
「動画編集」という言葉だけでは難しく感じても、一つひとつの工程に分けると、興味を持てる作業が見つかるかもしれません。
最初から長い作品や、複雑な編集を目指さなくても構いません。
まずは、短い動画を一本完成させるところから。
「画像を作ってみたい」
「字幕を入れる作業に興味がある」
「パソコン初心者でも取り組めそうか知りたい」
そんな方は、ほっとすぺーすへご相談ください。
今の経験や気になることをお話しいただきながら、動画づくりについて聞いてみませんか?